今夜、ABTはここ2年がかりで取り組んでいたという、「Rabbit and Rogue」(Rogueとは“ならず者”というようなニュアンス) の世界初演を大成功させました。
振付:トワイラ・サープ(ダンス界の巨匠の一人、女性です)
音楽:ダニー・エルフマン(映画のシザー・ハンズ、チャーリーとチョコレート工場などのサントラ作っている人)
照明: ブラッド・フィールズ(ABT所属照明デザイナー)
衣装:ノーマ・カマリ
指揮:オームスビー・ウィルキンス
まずは流れるようなエルフマンの音楽(さすがに映画音楽の作曲家で、非常に聞きやすく、それでいて複雑で、幻想的な感じもする素晴らしい音楽)と、常に躍動し続ける、トワイラ・サープらしい振り付けに圧倒される舞台でした。
ホット&クールの絶妙なミックスというのが大きな印象です。
全体的にも、超コンテンポラリーすぎず、かといって中途半端なダサさは微塵もなく、アメリカの観客にも大うけで、最後はもちろん総立ちの拍手でした。
衣装は黒、白、そしてシルバーを基調に、女性はある人はシンプルな黒のレオタード、ジリアンなどは同じ黒でも少し透けてセクシーなところにスパンコールが沢山ついていて、客席から見てもキラキラするもの、加治屋さんは黒のセパレート水着のような衣装(これもセクシーで可愛い)と、白い衣装(パロマ・ヘレーラは白のシンプルな膝丈のドレス)と少しバリエーションがあります。
男性も中心の紳士&ならず者は黒の衣装(シンプルな全身のぴったりしたつなぎ。タイツではなくて下はズボン風)、一方スパンコールのジリアンと組んだデイヴィッド・ホールバーグは白のシャツに銀色のタイツ!(これは目がチカチカするくらい刺激的ですちなみに、今夜は紳士とならず者はイーサン・スティーフェルとエルマン・コルネホ。
女性のアンサンブルの人達も銀色のキラキラするトゥシューズで、さすがにお洒落な衣装でした。 何気なく名前を次々に書きましたが、こんなにスターが次々登場するバレエになっています。(他にもサヴェリエフなども出ていた)そこもABTのすごいところです。
ガラの前半をパ・ド・ドゥ集、後半この作品の組み合わせは超贅沢です!
特に上記にあげたような名前のある人達は、エチュードのような作品よりも、よりはっきりキャラクターの分かる登場のしかたになっているので、誰が誰か、その踊りの個性もダンサーの個性もハッキリ見分けがつきます。(衣装も違うし)モダン・ダンスなのに、贅沢な1幕物バレエを観た気分になれます。
ガラ公演の詳細はこちらから!
http://www.japanarts.co.jp/html/2008/ballet/ABT/index.htm
2008年06月05日
トワイラ・サープ新作初演大成功!
posted by JAPAN ARTS at 11:15| ニュース
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